メキシコペソに投資するのは有効か?ペソ、リラ、ランド
スワップ派と言えばやはりリラ。 リラをおいては語れないでしょう!
その次にランドが来て・・・、と言った脳内イメージでいましたが。
最近は「メキシコペソ」にスワップ投資している方を見聞きする機会も増えました。 しかもここ数日は「ペソやばい」「損きり」的な投稿を目にします。
これはひょっとしたら、50円台でリラを持っている自分が「今からリラ買いできる人良いなぁ」と思うのと同じに。 今度は自分が「今からペソ買いできるよ」となるんではないか?!
そこで。
本当にペソに投資する価値あんのー?と、猜疑心いっぱいで比較してみました。
ペソ、リラ、ランドの利回り
先ずは利回り。 いくら安定してようが、よい国であろうが、利回りが良くなくては。
・・・最初は私のメイン口座の一つ「セン短」で比較しようとしたのですが。 セン短さんはメキシコペソの取り扱いがないようなので、「全社共通」である「くりっく365」で比較しました。
調査したのは12/21で、当時のレートとおよその直近スワップは次のような感じ。 あくまでざっくり数値として参考程度に見てくださいね。
通 貨 | スワップ | レート |
AUD | 32円 | 86.9円 |
NZD | 40円 | 79.4円 |
ZAR | 150円 | 8.9円 |
TRY | 90円 | 29.6円 |
MXN | 120円 | 5.9円 |
ランドとペソは10万通貨で記載しています。 スワップは日々変動するので、直近のおよそとしてみてください。
一応表記を記載しておくとAUD(濠)、NZD(ニュージー)、ZAR(南ア)、TRY(トルコ)、MXN(メキシコ)です。
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ふむ・・・。
ペソってだいぶレートが低いんですね。 5.9円となると10万通貨でも590,000円です。
では、これらの利回りを計算してみます。
高金利代表通貨ちゃん達の利回り
まずはレバ一倍の場合。
通 貨 | 元手 | レバ | swp/年 | 年利 |
AUD | 87万 | 1 | 11,680 | 1.3% |
NZD | 80万 | 1 | 14,600 | 1.8% |
ZAR | 89万 | 1 | 54,750 | 6.1% |
TRY | 30万 | 1 | 32,850 | 11.0% |
MXN | 59万 | 1 | 43,800 | 7.4% |
続いてレバ二倍の場合。
通 貨 | 元手 | レバ | swp/年 | 年利 |
AUD | 44万 | 2 | 23,360 | 2.6% |
NZD | 40万 | 2 | 29,200 | 3.6% |
ZAR | 45万 | 2 | 109,500 | 12.3% |
TRY | 15万 | 2 | 65,700 | 22.1% |
MXN | 30万 | 2 | 87,600 | 14.8% |
最後に三倍。
通 貨 | 元手 | レバ | swp/年 | 年利 |
AUD | 29万 | 3 | 35,040 | 4.0% |
NZD | 27万 | 3 | 43,800 | 5.5% |
ZAR | 30万 | 3 | 164,250 | 18.4% |
TRY | 10万 | 3 | 98,550 | 33.2% |
MXN | 20万 | 3 | 131,400 | 22.2% |
レバレッジ一倍、59万の元手で一年に4万3千のスワップ利益。 利回りは7.4%です。
レバ二倍で脅威の利回り14%ですね。
さすがにトルコリラには及びませんが、南アと比較すると条件は良いんジャマイカ。(ナンベイカ)
メキシコ、トルコ、南ア政策金利
2017年直近三ヶ月の政策金利を見てみましょう。 これにより今後の推移もおよそ分かります。
国 名 | 10月 | 11月 | 12月 |
トルコ | 8.0 | 8.0 | 8.0 |
南 ア | 6.75 | 6.75 | - |
メキシコ | 7.0 | 7.0 | 7.25 |
メキシコ、トルコ、南ア格付け
続いて現在の高金利通貨三兄弟に対する格付けを見てみます。 ※くりっく365公式より。2017年8月時点の値です。
ちなみに日本はA+です。
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では・・・ 先ずはトルコの格付け!
BB-
ワーワー、低いワー。
続いて・・・ 南ア!
BBB- ワーワー、低いワー。
最後にメキシコ!
A
オー!!
やるじゃん。メキシコ。
ここ数年のチャート
2000年から2017年までの毎月終値をグラフにしました。 ※こちらの元データはくりっく365ではありません
青い線がレート。オレンジの線は中央値です。
まずはトルコ。
次にランド。
そしてペソ。
やはり高金利通貨の宿命か、どのチャートも右肩下がりですねぇ。 何度か書いているとおり、S&P500やダウは右肩上がりですからね。
こうして見ると「高金利通貨のスワップで儲ける」ことは巷で言われているほど簡単ではないと改めて感じます。
さりとてエントリータイミングが良ければ、また、長い目で見ればスワップで利益を出すこともきっと可能なはず。
さてさて。
気を取り直して今はペソです。
・・・うーん、こう見ると確かに4~5円台くらいまで下げたらダメ元で買っても良いんじゃね。 って値頃感。
そして奇しくも12末日のレートは5円台です。
まとめ
こうしてみると悪くない・・・、って言うか、良いんじゃね?
メキシコペソ。
高金利新興国の宿命と言うか、格付けが低いのが懸念点になる上で、メキシコは堂々のA評価です。 これはS&Pの格付けを元に、くりっく365公式が独自に導いた評価みたいですけどね。
ただし。
言ってもFXスワップ投資は投資資金の三割くらいまで。 FXは株投資のスパイスに、ピリッとちょっぴり入れると良い。 これが今の持論になりました。
長らくリラ・ランドへスワップ投資してきた結論です。
だもんで、「リラ一点投資!」とか、「ランドだけに投資!」するのではなく。 もし「スワップ投資」に興味があるなら、リラ、ランド、ペソにそれぞれ投資するのが良いかも知れない。
新興国はどうしても先行き不透明ですからね。 いくらリラの利回りが良くても、リラだけに突っ込むことは、私はお勧めしません。
そしてリラ、ランド、ペソ全部を合わせて、自己資本の三割くらいまでに収めると、具合がよさそうです。
既に自己資本の八割くらいがリラ・ランドに向いてしまっている自分としてはどうにもならない感じはありますが。 けれど、言い換えれば「悪い例」の代表みたいな自分だからこそ、思っていることを書いてみました。
さて。
全く、一円も投資しないと情報が頭にも入らないので。 私は少額でメキシコペソを買ってみようと思う。
セントラル短資では取り扱っていないようなので、もう一つのメイン口座「外為どっとコム」でやってみよう。
うん。
2018年はメキシコペソ投資、NISA、JrNISA、CFDに手を広げて行って、可能ならリラ・ランドの比率を下げて行きたい。
そんな感じの結論になりました。
・・・本当は主要産業とか、輸出入とかもまとめたかったんだけど、それはまたいつかの機会に(ぼそぼそ